異世界の花嫁
「お前は?」
「えっ」
「今日は何しに?」
「今日は・・いや・あの・・ここが気にいったので・・・・」
「そうか」
気にいったという言葉が嬉かったのか、顔をほころばせながら書類へと視線をもどした。
そんなティアスの顔を見て心臓がドキッとはねた。
「いつまでそこに立ってるつもりだ?」
どうしたらいいかわからなく立ちつくしていたシェイナにティアスがゆっくりと声をかけた。
「・・や・あの・・その・・・」
「ここで良ければ空いてるが」
そう言いながら自分が横たわっているベンチの前を指さした。
「あ・・はい」
そう返事をするとおずおずとティアスのそばに腰をおとした。