異世界の花嫁



「お前の親は心配してるんだろうな。ゆくえがわからなくて」



「・・・親はいないんです」



「えっ。ああ すまん」



「謝らないでください。死んだのは私が小さい頃ですし、ずっとおばさんに育ててもらったので全然平気ですよ」



「そうなのか」



「はい。でもおばさんは多分心配してると思います。小さい頃から心配症でしたもん」



「寂しくないのか」



「・・・・・寂しくないと言ったら嘘になりますけど・・・」



「ルイアも心配してたぞ。お前が全然弱音はかないって」



「弱音って言われましても・・」



「知らないとこに1人で来ているのに寂しいとも言わないし、泣いた様子もない。とな」



「泣いた様子って。泣きませんよ そんな」



「なぜだ?」



「なぜって・・・」



「寂しい時は泣いてもいいと思う。つらい時や帰りたくてたまらない時誰かにすがってもいいと俺は思う」



「誰かって・・。そんな迷惑じゃないですか」



「お前は頑張っていると思う。お前に頼られて迷惑に思う奴はお前のそばにはいないと思うぞ」










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