異世界の花嫁



「それでシェイナさんと何があったんですか?」



「・・・・」



「殿下?」



「・・・・・・キスをした」



「そうですか。気持ちが通じあえてよかったですね」



「気持ちは通じあえてないと思うが・・」



「 ? だってキスなさったのですよね。なら気持ちが通じあったと考えるべきでは?シェイナさんは好きでもない方に唇を許すとは思えないのですが」



「シェイナは弱ってた時だったからな。流れみたいな形だったし。気持ちが通じあったわけじゃないさ」



「はぁ。殿下もいざとなったら奥手な方なのですね。せっかくこの書類がいらなくなったと思ったのですが」



「 ? なんの書類なんだ それは」



「殿下の花嫁候補さんの書類ですよ」



「花嫁候補!?なんの為だ?」



「もうお忘れですか?陛下との約束を」



「ああ。そういえばそんな話があったなぁ」



「私としてはシェイナさんが現れてこの書類がいらなくなったと思って嬉しかったのですが・・」



「・・シェイナは無理だよ」







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