異世界の花嫁
「なぜですか?」
「シェイナは異世界の女だろ」
「そんなことでシェイナさんを差別するんですか」
「違う!そういうことじゃない。ただ・・ただシェイナはいつかは自分の世界に帰るんだろ。そんなシェイナを花嫁になんか・・」
「はぁ-。まったく・・殿下がそんな弱虫とは思いませんでしたよ」
「なっ!それはどういう意味だ!カウリ」
「そのままですよ。シェイナさんを幸せにする気がないということでしょう」
「口を慎め!」
「だってそうでしょう。ティアス様が本気でシェイナさんを幸せにしようと思うなら世界が違うなど関係ないじゃないですか。シェイナさんにこの国が、殿下のそばが一番居心地のいいようにすれば元の世界に戻りたいなど考えなくなりますよ」