世界で一番お姫様

あれから三年の月日が経った。


もちろんかなとを待ちながら。


そして今日はかなとが帰ってくる日。


いつもより早起きして、いつもよりしっかりとメイクをして、あの公園でかなとを待つ。


「ななみ!!!」


振り向くと、息を切らしながらかなとが勢い良く走ってくる。


あの日と同じだね。


「お帰りなさい。」


と私が照れながら言うと、


「ただいま。」


と言って抱きしめてキス。


おかえりなさい、かなと。
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