・。*No Memory*。・



‐保健室‐

あたしは遊の手を引っ張って保健室まできた。



「保健室?」



『そうだよ。…遊座って。』



遊を椅子に座らせたあたしは棚から絆創膏を取り出した。



椅子の隣の台の上にあるビンの中から丸い綿をピンセットで取り出して怪我してるとこを消毒した。



『遊があたしを守るなら…あたしも遊を守るよ?…こんなことしかできないけど…あたしも遊を守る。』



消毒が終わり絆創膏を張りながらあたしは言った。



「ん。サンキュ。」



そして遊は微笑んだ。




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