もう一度貴方を

01




「春彦っ!」

私は背伸びをしつつ春彦の顔をじっと睨む

いや、睨んでるようには見えないし上目遣いにしか見えないだろう

そんな私を春彦は頭に?を浮かべながら「実紅おはよぉ」なんて呟いている


いっつもマイペースで私が怒っていようとのほほんとしているし、空気読めないし、馬鹿だし…でも
私はそんな春彦が大好きで

しかも今日は私たちが付き合って一周年の日だし

「春彦、今日何の日か…わかってる?」

私がそう聞くと首を傾け「11月29日だから、いい肉の日?」なんて言いやがった


春彦の馬鹿っ!

忘れちゃうなんて、ひどすぎる…

「最低っ!」

華麗なパンチを春彦に一発食らわすと春彦はその場で尻餅をつきポカンと口を開けた


「春彦のバーカ!だいっ嫌い」

フンッと鼻を鳴らしポカンとしている春彦を置いて走った
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