Princessの掟短編集
そして最後に茉莉香ちゃんからのもの。
厳重に巻かれているのか剥がしても剥がしてもなかなかその正体を現さない。
全部剥がすと色紙だった。
「これ、クラス全員じゃないか。」
その色紙一面に隙間なく皆のメッセージが書かれている。
ふと視線がして見ると母が笑ってこっちを見ていた。
「なんですか?お母様。」
「あなたはいい仲間に恵まれたのね。」
「はい、とてもいい仲間に。」
飛行機の窓から下を見た。
皆ありがとう。
きっと僕の声が届くことはない。
でも言わずには居られなかった。
「僕も負けないように頑張りますか。」
【完】