Princessの掟短編集
「汝、城東優斗は二階堂百合亜を妻とし、健やかな時も、病める時も愛し続けることを誓いますか?」
「誓います。」
優斗のはっきりとした声が教会に響く。
それだけで涙があふれ出そう。
「汝、二階堂百合亜は城東優斗を夫とし、健やかな時も、病める時も愛し続けることを誓いますか?」
「っ…誓います。」
涙が頬を伝ってしまった。
「では、指輪の交換を…。」
優斗と向き合った時、私の顔を見て優斗は優しく笑った。
優斗が私に指輪をはめてくれて、私も震える手で指輪を優斗の指にはめた。
「…誓いのキスを…――。」
神父様の言葉を聞き、私にかかっていたベールを優斗が外した。
そして…―――
史上最高のKiss。
「…優斗、愛してる。」
………………………………【完】