Princessの掟短編集







「俺ってそんなに優しくなかった?」



ちょっと不貞腐れたようにちらっとこっちを見てきた。



「そ、そんなことないよ。」



慌てて、顔を横に振る。



「結婚する前百合亜にはいろいろ辛い思いさせたから」



ぼそっと聞こえた声に一瞬ドキッとした。



「…あんなことがあったし、百合亜すぐ自分で抱え込むから心配なんだよ。」



「…優斗。」



心がじわーっと温かくなる。






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