好きが止まらない


「俺も神原の事好きだよって事」
「え…」
「いや、俺は教師っていう立場なんだけどさ。教師が生徒に対して抱く感情じゃない気がするんだよ」
「それって…」
「俺と付き合って欲しい」
「…」
「いや、真剣に考えなくてもいいよ。神原にだって好きな男の1人や2人…」
「そんなわけない!うれしい!うれしいよ、先生!こんな私で良ければ付き合ってください。お願いします」
「こっちから頼んだんだけど?本当に神原って面白いよな。いや、百奈って面白いよな?」


先生はそう言って私の大好きな笑みを向けてくれた。
わざわざ百奈って言い換えてまで。
そんな先生が可愛くて、私は先生の胸に飛び込んだんだ。

始めて先生が私を抱きしめ返してくれた。
一方的じゃないんだって。私だけの感情じゃないんだって。
恋じゃないんだ。愛になったんだって。そう、思った。
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