好きが止まらない
「言っていいよ」
「いや、いいよ」


先生、どうしちゃったの??


「先生!!言ってよ!!」
「言わない」
「先生!!先生が悲しいなら、私も悲しいの」


「んー...。俺の親父って俺が中2の時に死んだんだ。死因は自殺だった。親父の遺体の第一発見者が俺だったんだ。首吊りとかじゃないんだ。自分でさ、自分ね腹八つ裂きにさて死んでんだよ。だから...俺血を見るたび思い出すんだ。生暖かい血が靴下にしみてくる感じとか、親父の血の気のない顔とか...。怖いんだ...」

先生はうつむいて、そう言って顔をあげた。
「情けないだろ」
「そんなことない!!ないよ、先生。抱え込んじゃダメだよ。大丈夫だよ、先生」
「はは、生徒に勇気づけられたんじゃな」

先生、消えちゃいそうだよ。
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