恋愛メロディー
「何見てんの?タバコ吸いたい?」

そう言って一本差し出した。吸えるわけないけど、どんな味なのか確かめてみたかった。

「ありがとう。」

火をつけてもらい、勢いよく吸った。

「ゴホッ。ゴホッ。」

咳がとまらない。タバコのどこが美味しいんだろう…


「ははは。吸えないじゃん。まぁ、このタバコ強いし、未成年は吸ったら駄目だよ。」


「あなただって未成年のくせに。そんなの美味しくもない。」

あっ。私何言ってるんだろ。でも、さっきの言い方は子供扱いしたあっちが悪いんだし…。

「あっ。もぅ、入学式終わったみたいだよ。教室戻ったら?」


「あなたは戻らないの?」

「俺騒がしい雰囲気苦手だから。」


私と一緒だ。しかも、私こんなに男の人に本音言えるなんて…。

なんでだろう。近藤には思った事を素直に言えるような感じがする。

急いで教室戻らないと。
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