あかねいろ【BL短編集】
清士郎と同室である周蔵の荷物は片付いていて、持ち主がもうここにはいないことを知らせていた。
「どうすんだ?
伝えるの、30日後になっちまうじゃねぇか」
兵助は、清士郎のドジに今度は少し意地悪な気持ちで返事をした。
夏休みに入ってしまうと、毎日顔を合わせていた奴らとも会わなくなる。
しかもみんな、家は別々の方向だ。
それに付き合いの悪い清士郎のことだ、宿題が終わっても筋トレばかりして他の奴と会おうとも思わないだろうと兵助は考えていた。
――――――――だが。
「いや、周蔵とは一週間後に会うし」
「……………は?」
予想外の返答だった。
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