あかねいろ【BL短編集】
「……ぅ…」
「……あ?……うおっ!?」
ぼろぼろぼろと、唖然とした表情の兵助の目から大粒の涙が零れている。
「お、おい……なんだよ、どうした」
突然泣き出した兵助に清士郎は珍しくあたふたした。
自分の夏休みの予定を話しただけで泣かれたのだから、当たり前である。
「おっ…おまえ……そんなに俺のことが、っ、嫌いかよぉ…っ!」
「はぁ?何言ってんだよ」
「俺はお前のこと好きだって言ってんだよっ!!!」
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