あかねいろ【BL短編集】



涙をまだぼろぼろと流しながら兵助は怒鳴った。

その声に部屋中がビリビリと震える。




「お前が俺のこと嫌いなのは知ってるけどよ……お、俺は、お前の事好きなんだよぉ…っ!
 な、夏休みだって会えないから……おま、えの予定聞いて、どうにか会おうって思ってたのに……
 他の奴らとは普通に、あっ、会ってて…うっ…」




大泣きしながらも兵助は真っ直ぐ清士郎を見つめた。

床が兵助の涙で濡れている。


「ちょ、木田、
 …あー…何なんだ一体……」




.
< 41 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop