ちよ日記
ようやく落ち着きイスに座ると
なんだか視線を感じる。
見回すと、私をスゴい目つきで睨んでいる子がいた。
(…っコワ…!)
その時はさほど気にしなかったが
のちに、大変な関わりを持つことになる
そんなことも知らずに絵を描いていると、
「…ねぇ」
と、女の子がしゃべりかけてきた。
「はい?」
「その絵…、写してる?」
「え?ううん!」
「!マジで!?
スッゴい絵ウマイな!!
絵描いて!!」
と、その女の子は机に自由張を置き、
「うち、実穂[ミホ]!
なぁ、どうやって描くん?教えて!!」
と、言ってきた。
びっくりしたけれど、初めて友達ができたのでスゴく嬉しかった。
話を聞いていると、実穂は私と同じ関西圏の転校生らしい。
他にも意外な共通点があり、
私と実穂が打ち解ける時間は、
そう長くはかからなかった。