生徒会の秘蜜〜ケモノ達の誘惑〜
「ラビってさぁ、何組?ネクタイ赤って事は俺達と同じ1年だろ??」
「えっ……うん」
突然話し掛けられて驚いたあたしは、応えに困ってしまった。
しばらくぼーっとしていたあたしは、少し時間がたってから遅れて何を聞かれたのかを理解した。
「……F組です。え、と」
話し掛けてきた男の子の名前、分かんない。
「俺は柊那智、会計。ついでにC組だから。よろしく」
生徒会役員の中では身長は小さい方で、170センチくらいかな?
顔は可愛くて、前髪を上にピンで留めている。
サイドの髪に紫のメッシュが入っているのが見える。
そーいえば……C組って運動推薦のクラスだよね?
確かに運動できそうにみえるかも……。
那智くんはあたしに自己紹介を終わらせると、笑顔を見せてくれた。
笑った顔、可愛い。
そんなことを考えられるくらいまでは、元気になれる笑顔だった。