生徒会の秘蜜〜ケモノ達の誘惑〜
自由奔放な狼達:來美side
――――………
「…………」
誰もしゃべらない重い沈黙が続く。
あたし、選択を間違ったかな……??
あたしの周りには、あたしを囲むようにして生徒会のみんなが歩いている。
右側にはソラさん。
左側には湊先輩。
後ろには時雨くんと那智くん。
両サイドの2人は相変わらずの怪しい笑顔と不機嫌顔。
後ろからは呆れたため息と楽しそうな含み笑いが聞こえてきた。
あの時、生徒会室であたしが言った一言は……、
「じゃあ、みんなでお願いします」
あたしはそう言って、みんなに頭を下げた。
突然の言葉に生徒会室は静かになって……、
「そーいくか?!ってか、俺も行くって事か?」
「じゃぁ〜、帰る準備してくる〜」
「全員ですか。意外な答えですね」
「…………」
また騒がしくなった。
だけど、ソラさんだけはさらに不機嫌そうな顔をしただけだった。
その後みんな各々に帰る準備をして、今に至るんだけど…………。