生徒会の秘蜜〜ケモノ達の誘惑〜
「生徒会長……??確かこの学園に生徒会なんて……」
「あァ?!生徒会長っつったか、今」
小さく呟きながら考えている月代零夜をよそに、いつの間にか立ち上がっていた呉那蓮司は喧嘩腰で僕を睨み付けた。
呉那蓮司に睨まれても大して怖くもない、けど
……ただ気になるのは――――
「ンだよ、蓮司……。生徒会長自体は珍しくもなんともねぇだろ」
なぜ【生徒会長】という言葉にそんなに過敏に反応したか……だ。
僕は記憶力は良いほうだと思うし、この学園の生徒の顔と名前はだいたい覚えてる。
だから彼らの顔を見ただけで、呉那蓮司と月代零夜の名前が出てきた。
「忘れたってぇのか?!!テメェはあの時……ッ」
「……ちっと黙れ、蓮司」
苛立ちが表立って見えている呉那蓮司。