生徒会の秘蜜〜ケモノ達の誘惑〜
「はぁ……、イチャついてるとこ悪いけど〜ご飯出来たよ?」
ソラさんを見ていたあたしの視界の端に、キッチンから姿を現した呆れ顔の湊先輩が映った。
「邪魔しないでよ、湊」
優しく微笑んでいた顔を、ソラさんは不機嫌そうに歪めた。
「じゃあ、その体勢のままでい〜からぁ、ご飯食べよーよ。動いたらお腹減ったぁ」
えっ、このままでご飯食べるの?!
驚いて湊先輩を見ると、また騒がしく那智くんや時雨くんと話していた。
「動いたって……、料理作んの動くに入んねぇんじゃね?」
「入るに決まってるよ〜。結構疲れるんだよ?料理って」
「副会長の家はそれが仕事ですよね?お父様が聞いたら悲しみますよ??」
料理が仕事……?
湊先輩の家って、レストランか何かなのかな??
「ねぇ、ラビ?」
湊先輩達の声を聞きながら、テーブルに並べられた料理を"おいしそうだなぁ"とか"お腹すいたなぁ"とか考えながら見ていた時。
耳に吐息がかかるくらいのところから声が聞こえた。
「っ///……な、に?」
今日会ったばかりなのに、ソラさんにこーゆうことされるの何回目かな。
「お腹空いたから……」
そんな事をぼんやり考えていたあたしの思考は、ソラさんの言葉で簡単にはっきりしちゃう。
「ラビが食べさせて??」