生徒会の秘蜜〜ケモノ達の誘惑〜


僕はしばらくしてその子に近づくと、寝ている子の隣に壁にもたれかかるようにして座る。

こんなに近くに僕がいるんだから、気配で普通起きたりしないかな?

僕なら絶対起きてるけど……。

そう思いながら、隣で気持ち良さそうに寝息をたてている女の子に目を向けた。






寝ている子の隣に座ると、自然に視界に入るのはその子の姿。

長い艶のある漆黒の髪に白い肌が印象的。

髪に手をのばし、指で髪を梳くように優しく撫でれば、風だけで指の間を擦り抜けていく。


「……んぅ」


透き通るような白い肌に落ちた睫毛の影が、ピクリと揺れ動く。

起きたかなと思い、顔を見つめていれば……、






「いかな、いで……ッ」






「……?!」


突然その子は、小さな両手で顔を覆いながら震え始めた。






指の隙間から、頬を涙が伝い落ちていくのが見えた――――……


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