生徒会の秘蜜〜ケモノ達の誘惑〜
「あれ〜?もうケーキ食べちゃったの〜??」
ちょうどケーキを食べ終わった時、キッチンから湊先輩が顔を覗かせた。
「あ……今食べ終わりました///」
ソラさんにケーキを食べさせられた事を思い出し、あたしは顔を俯かせた。
近くではソラさんがフォークを置くカチャっとゆう音が聞こえた。
「蒼空もケーキ食べたの〜?」
ソラさんがフォークを持っていた事を不思議に思ったのか、湊先輩がそう呟いた。
「僕は食べてない。ラビに食べさせてあげてただけ……だよね、ラビ??」
俯く顔にかかるあたしの長い髪をソラさんは耳にかけながら、耳元で甘く囁く。
「……っ///」
顔がすごく熱い……。
何か……恥ずかしい///
「見せ付けてんなよ……蒼空先輩」
湊先輩の後からふたつの足音と共に那智くんの声が聞こえた。
顔を俯かせているあたしには、那智くんがどんな表情をしてるのか分からないけど……呆れ顔なんだろうなぁ。
「会長、そろそろ帰りましょう。あまり遅くなると來美さんに迷惑がかかりますから」
那智くんと一緒にキッチンから出てきた時雨くんは、落ち着いた声でソラさんに呟きかける。
"帰る"とゆう言葉にあたしの気分は少なからず落ち込む。
また家にひとりになっちゃう……