生徒会の秘蜜〜ケモノ達の誘惑〜
「ったく、喧嘩すんなよな……。湊先輩、依頼書貸して」
那智は呆れたように呟きながら、湊に依頼書を要求する。
「えっと〜……どこにしまったっけ??」
湊は制服のポケットや鞄の中を探りながら、首をかしげる。
「……制服の内ポケットじゃないですか??」
時雨の小さな呟きを聞き、湊が自分の制服の内ポケットを探る。
「……あっ」
そこからは4つに折られた白い紙が出てきた。
湊は出されたままの那智の手の上に、それをのせる。
「どーも。……蒼空先輩、これが依頼書」
「……」
僕は無言でそれを受け取ると、4つ折りにされた依頼書を開いていく。
その紙は理事長直々の依頼の内容が書かれている、今ではもう見慣れたもの。
でも、今回は……
「……これ、どうゆうこと??」
書かれた内容に、僕は珍しく驚き表情を曇らせた。