白い鼓動灰色の微熱
彩人の分、なんだろう。
休憩に入ったら、すぐに渡すつもりで、大事に持っているんだと思われる。
体力と水分を消耗したから、スポーツドリンクを、というよりは、彩人が炭酸やお茶系を飲まないので、選択肢がそれしかなかったんだと思う。
「あいつの偏食は健在なんだ」
言うと、清香は驚いた。
「何で知ってるの?って、兄弟なんだから知ってるか」
「うん。あいつの嫌いなもの数え上げたら、何食って生きてるのか不思議になる。きっと、オレから養分奪って生きてるんだよ、あいつは」
冗談ではなく、本当にそうなんじゃないかと思う。
それでも清香は笑った。
彩人と違い、彩世には好き嫌いがほとんどなかった。彩人の摂取できない栄養分を変わりに採ってやっているとしか思えない。
休憩に入ったら、すぐに渡すつもりで、大事に持っているんだと思われる。
体力と水分を消耗したから、スポーツドリンクを、というよりは、彩人が炭酸やお茶系を飲まないので、選択肢がそれしかなかったんだと思う。
「あいつの偏食は健在なんだ」
言うと、清香は驚いた。
「何で知ってるの?って、兄弟なんだから知ってるか」
「うん。あいつの嫌いなもの数え上げたら、何食って生きてるのか不思議になる。きっと、オレから養分奪って生きてるんだよ、あいつは」
冗談ではなく、本当にそうなんじゃないかと思う。
それでも清香は笑った。
彩人と違い、彩世には好き嫌いがほとんどなかった。彩人の摂取できない栄養分を変わりに採ってやっているとしか思えない。