白い鼓動灰色の微熱
彩人の休憩時間が終わったのだ。
 
急に、彩世の中の血がたぎりだす。
 
彩人が、歌いだしたのだ。
 
彩世はじっとしてられないような、感覚に捕らわれた。
 
手近の何でもいい、傷付けたくて仕方なくなっていた。
 
気が付くと、彩世は、こずえを家に招いていた。
 
駄目だ。
 
彼女の手は欲しくない。
 
でも、だったら、大丈夫じゃないか?
 
そのクセに、気が付くと、彩世は睡眠薬入りのお茶をこずえに出していた。
 
肩を並べて、大画面のテレビを観る。
 
何をやっているんだろう。
 
彩人の練習時間はまだ終わらないのか?
 
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