白い鼓動灰色の微熱
「そんな人間が手首をわざわざ切り落とすんですか?」

「初めは戦利品としてとっておいたんじゃないか?そのうち、飽きた。簡単な作業じゃないし、血が出る。犯行現場を汚したくなくなったんじゃないのか?」

『それなら一度目の犯行でやめるんじゃないですか?』

言いたいのを清水は我慢した。

「国見豊さんがお見えです。」
 
その声に、清水と大塚刑事はサッと緊張した。
 
全開遺体確認に来てもらったときは、異体の様子を一目見て、それ以上見ることも喋ることさえ拒否したのだ。
 
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