白い鼓動灰色の微熱
「大丈夫か？彩人」
　
歌い終わると座り込んだ彩人に、演奏を終えたドラムでリーダーの宮田が声をかけてきた。

宮田はドラマーらしくなく、ひょろりと背が高い。

初対面のとき、彩人は彼はギタリストなんだと思った。

ギターを持つ姿の方が容易に想像できる体系というか。

「ああ。大丈夫。いつもの微熱」
　
言って、彩人はニッコリと笑った。

「双子って、そんなに繋がってるもん？オレのいとこも双子いるけど、そんな話全然聞かないけどな」
　
ベースの栗田が言った。
　
彼は体格がよく、背が低い。
　
彩人もあまり大きくはない方なので、似たような身長だったが、彩人のほうがスマートで頭も小さいので、並ばなければ、彩人のほうがはるかに背が高く見えた。

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