白い鼓動灰色の微熱

接触

開演時間が迫っていた。
 
グリュックは演奏が一番目にあるので、宮田はステージの上のドラムを自分モードにセッティングしなおしていた。
 
彩世は清涼飲料水を一気飲みしているところだった。
 
清香といて、一気飲みするクセがうつったらしい。
 
と、彩人の中にピキンと何かが入り込んできた。
 
誰かのSOS。
 
誰かって?
 

『オレが感知できるのは彩世だけだ』


 彩人は、ホールから出、廊下の先の窓から、下を覗いた。
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