白い鼓動灰色の微熱

イイナリニ

清香から、自分を遠ざけなければ。

そう思うのに、気がつくと、清香を抱き上げていた。

華奢な清香は眠っていて重くなっていても、先の三人よりずっと軽かった。

オレは何をしようとしているんだ?

清香を、ユニットバスに運び、空っぽの湯船の中に寝かせた。

駄目だ。

その場から必死で離れようとした。

自分の体なのに、いうコトをきかせようともがいていると、汗が噴出して来た。

と、急に体が軽く動いた。

このまま、どこでもいい。清香の目が覚めるまでどこかに自分を閉じ込めておくことが出来れば。

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