白い鼓動灰色の微熱
同じ顔をした双子の兄がいるというコトで、彩世の顔も名前も報道から伏せることになった。

 それが出来たのは、奇跡に近いことだった。

「あの、清水さん、あなたプロファイラーでしたよね」

 清水は苦笑した。

「ええ。犯人像を間違って描いてましたけどね」

『“犯人は自分の見た目にコンプレックスを持っている。”

どこがだ。

彩世君は美形だったじゃないか。目の前にいる、彩人君よりさらに』 

 清水は苦笑した。

< 241 / 243 >

この作品をシェア

pagetop