白い鼓動灰色の微熱
男は竿を立てて糸を引き寄せると、リールを巻いた。
竿がしなる。
一番上の針が見えてきた。
どうも下の方の針にエモノは食いついているらしい。
ね魚か。
重いリールを巻き取った。
ウキを巻き込む手前で止め、竿を立てて引っ張り寄せた。
大物のかかった雰囲気に、さっきの子供が戻ってきて覗き込んだ。
「地球を吊り上げたんだったりして」
「バカいえ。ちゃんと手応えがある」
言いながら、内心ちょっと首を傾げた。
ビクビクッという、あの魚がかかったときのえもいわれぬ引きがない。
竿がしなる。
一番上の針が見えてきた。
どうも下の方の針にエモノは食いついているらしい。
ね魚か。
重いリールを巻き取った。
ウキを巻き込む手前で止め、竿を立てて引っ張り寄せた。
大物のかかった雰囲気に、さっきの子供が戻ってきて覗き込んだ。
「地球を吊り上げたんだったりして」
「バカいえ。ちゃんと手応えがある」
言いながら、内心ちょっと首を傾げた。
ビクビクッという、あの魚がかかったときのえもいわれぬ引きがない。