白い鼓動灰色の微熱
細くて真っ直ぐで長くて白い綺麗な指。
それが、持ち主である人間の雑多な用事のために痛められてゆくのはたまらない。
それを傷付ける悪魔のような持ち主から、彩世は開放してあげなければならないのだ。
咲の爪は悲惨だったが、指は細くてしなやかだった。
彩人のライブは二月一日。
それまでには咲の爪も綺麗に伸びるだろう。
形の良い爪だから、伸ばしたら付け爪をせずに、直接マニキュアを塗ろう。
咲には、甘い感じの肌色に近いピンクが似合う。
試しに頭の中でその色を塗ってみた。
ゾクゾクするほど綺麗だった。
あとはもう少し爪が伸びるだけ。
それが、持ち主である人間の雑多な用事のために痛められてゆくのはたまらない。
それを傷付ける悪魔のような持ち主から、彩世は開放してあげなければならないのだ。
咲の爪は悲惨だったが、指は細くてしなやかだった。
彩人のライブは二月一日。
それまでには咲の爪も綺麗に伸びるだろう。
形の良い爪だから、伸ばしたら付け爪をせずに、直接マニキュアを塗ろう。
咲には、甘い感じの肌色に近いピンクが似合う。
試しに頭の中でその色を塗ってみた。
ゾクゾクするほど綺麗だった。
あとはもう少し爪が伸びるだけ。