白い鼓動灰色の微熱
爪をすべて貼り終えて、フラワーモチーフのビーズの指輪があったことを思い出した。

彼は舌打ちをした。

爪を貼り終えてからでははめにくい。

仕方なく、ゴム糸を通して作られてある指輪に変更した。

同じピンクを貴重に作ったビーズ製であるが、初めにはめようとしていたものほど、爪にマッチしない。

彼はもう一度舌打ちをした。

せっかくはめた、指輪を外して、やはり初めにはめようとしていたものを無理やり突っ込むことにした。

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