白い鼓動灰色の微熱
トラエシモノ
駅から五分ほど歩いたところで、彩世の家に着いた。
古い大きな家である。
塀の内側には車が三台ほどゆっくりととめられる庭があり、そこには彩世の車が一台とまっているだけで、あとはじかまきのパンジーが咲き乱れていた。
「綺麗」
咲は呟いた。
「これ、彩世さんが手入れするの?」
「手入れというか、種を撒き散らしているだけだけどね。
夏前には、朝顔の種をばら撒くんだ」
咲は少し感動的に、その話を聞き、庭を見た。
庭を抜け、家の割にあたらしい、二重ロックの扉を開けると、中からは新しい家の香りがした。
古い大きな家である。
塀の内側には車が三台ほどゆっくりととめられる庭があり、そこには彩世の車が一台とまっているだけで、あとはじかまきのパンジーが咲き乱れていた。
「綺麗」
咲は呟いた。
「これ、彩世さんが手入れするの?」
「手入れというか、種を撒き散らしているだけだけどね。
夏前には、朝顔の種をばら撒くんだ」
咲は少し感動的に、その話を聞き、庭を見た。
庭を抜け、家の割にあたらしい、二重ロックの扉を開けると、中からは新しい家の香りがした。