白い鼓動灰色の微熱
もうすぐこの手が自分のモノになる。

咲の手は彩世の暖かい手に触れられて、少しづつ暖かくなっていく。

そして咲は吸い込まれるように眠りの中に落ちて行った。

彩世はポケットから皮の手袋を掴みだすと、手にはめた。

そして、ぐったりした咲を抱き上げた。

眠っている人間は重い。

彩世はその見た目からは想像もつかない怪力系なので、簡単に咲を持ち上げた。
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