君が嫌いな君が好き
忘れて
あたしは龍也に全てを話した。

・・・泣きながら。

あのキスのこと―――――・・・。



「・・・稚葉弥・・・。
・・・つらかったよな・・・
守ってやれなくて・・・ごめん」



龍也はそう小さく言うと、ぎゅっとあたしを抱きしめてくれた。


「りゅ・・・や・・・あた・・・し・・・」


声が震える

うまく喋れない

こんなの―――・・・いつぶりだろう



「・・・稚葉弥。
悪いんだけど・・・もう葵崎のこと忘れちまえよ」



・・・え・・・・・?!

幼なじみの智のことを・・・

忘れてしまう―――――・・・?
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