君が嫌いな君が好き
「智くん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


「・・・あれ、大本じゃん。
どしたの?」


智くんめ~・・・。

“どしたの?”じゃないわよ!!


「・・・いつになったら稚葉弥に“付き合って”って言うつもり?」


率直な疑問をぶつけるしかなかった。

一刻も早く・・・答えが聞きたい。



「オレもう・・・やめたんだ」


・・・は?


「やめたって・・・何を?
稚葉弥を好きでいること?」



「違う。
稚葉弥のことはまだ好きだ。
でも・・・オレ、消さねぇといけねぇんだ。
この気持ちを・・・。
稚葉弥の好きな奴は龍也で、龍也も稚葉弥が好きで。
両想いなんだから、もういいんだ。
大本、今までありがとな。
ごめ・・・」




パアン・・・!


なによそれ

むかつく

むかつく

わたしをフッといて


気づいたら私は、智くんを殴っていた。
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