君が嫌いな君が好き
「・・・ははッッ。
何言ってんだよ稚葉弥。
恋人いんのに・・・
タチの悪い冗談やめろよ・・・」


智ってほんと作り笑いうまい。

でもあたしの目をごまかすには、もうちょっと練習が必要かな。




「冗談なんかじゃない・・・
龍也には、フラれたの・・・」




そう、フラれた。





「・・・言っとくけどな、オレは女の扱いとかわかんねぇよ。
それでもいいか・・・?」





智の顔は真っ赤だった。




「何もなくてもいいよ・・・!
あたしを好きでいてくれれば何もなくていいよ!!」




あたしは喜びの涙を目に浮かべ、智に抱きついた。


大好きだよ智・・・。
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