君が嫌いな君が好き
『下校時刻になりました―――・・・』


校内放送が流れ、みんなぞろぞろと帰り始めている。




「智っっ!!!」




あたしは智のもとへ。


「さっき・・・ありがと。
かばってくれて・・・」




「いや・・・。
彼女なんだから当たり前だろ」




・・・カノジョ・・・?




「・・・カンタンに“カノジョ”って言うけど・・・
あたしたちの“レンアイ”は愛のない“レンアイ”でしょ?」




お互いに・・・愛し合ってない。


無理のある恋愛。




「―――――――――――――・・・
やっぱ・・・そうだよな・・・」


・・・??

「智・・・??」


「帰ろーぜ」


智―――・・・!?
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