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あの香りと、大人びた声。
まさかと思い振りかえるとやはりあの女だった。



「あら。おはよう」

「おはようございます…」



何でまた邪魔するんだよ!どっちが邪魔者だ!
めらめらと怒りが沸いてくる。
女は笑顔とは言い切れないにやりとした表情で俺を見た。



「何でまたここで来るかな!」

「あーら。誰だったかしら…」

「っ、釘宮潤だ!潤様!お前こそ誰だよ!」

「私?…あんた、私のこと知らないの…?」

「悪ぃかよ!」



知ってるかっつーの。
しかしそれには先生も驚いたよう。



「本当に知らないの?」

「えっ…はい」



何だこれ。
俺が間違っててあーあっていう感じ?
女は無造作に垂らされている前髪を耳に掛けながら言った。



「さわちかまみ。まみは舞うに魅せるの舞魅。これでも聞いたことない?」



…。


…。


…。




あぁーーーっ!!!
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