現実はずれ
一章
「ありがとうございましたぁ」
池田かおる。
ファミレスで働く、二十四歳。
就活とか特にしない大学生活だった。
高校から続けてるバイト先で働いてたら、
いつの間にか二十も中盤なりかけ。
そんなあたしの最近の人生の楽しみ方は、
胸の奥で悪口をいうこと。
だって、毎日同じことの繰り返し。
そんなことくらいしか、
楽しめることがないんだ!
素敵な出会いなんて、ちっともないし。