陽のあたる場所

悪アガキ

君が言った

虫が嫌いだと

そん時からあたしは
男の子みたいに
強くなりたいと

率直にそう思ったんだ

汚れた事の無いあたしには
ちょっとした冒険だった

夢が見たかったんだ

生きている意味さえ
あん時は
分からなかった

だけど
とりあえず
消えたくはないと思っていたから

だから
生きてたんだ

この詩(うた)が
君に届いてくれるといいな

あたしは
ここにいるよって
本当は叫びたくて
どうしようもなかったんだけど

あたしの中の冷静さが
それを
許してくれはしなかったから

殻にこもって
カタツムリみたいに
ちっぽけになっちゃったんだけどさ

今は
どんなに傷ついても
どんなに恥ずかしくても

それでもいい

あたしはあたしを
隠さないから

だからさ
ちっちゃい自分で
何もしないで終わるより

失敗して
当然だって思って
目指してた事
やってみよう

頑張ってる君を
見捨てるなんて
誰も出来やしないんだから

君の一生懸命が
皆に繁栄して
たくさんの
一生懸命が生まれるんだから

あたしは
これからも
好きな事して
生きていくよ

自由ってのは
喜怒哀楽
全部が揃って
出来上がるもんやと思う

この思いが
誰かに伝わる事を願って
あたしは詩(うた)い続けるよ

いつか
誇りを持って
生きてきたんだと

胸をはって
君に言える様に……


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