ソラと私と記憶の欠片*



世界を繰り返す為の代償は...時の審判が全て背負う。

代償は彼自身が支払う。
愛する者をその手にかけるのが、代償。



それは とても罪深いコト。



「私は、それでもソラに逢いたい...」

止めどなく溢れ出す涙を、指で拭ってやった。

「泣くなよ...」


自分の頬に伝う、熱いモノに やっと気付いた。


泣いていたのは...

「俺...?」



ルナンを殺すのが哀しいのか、また出逢えるのが嬉しいのか。




「リュナちゃん、約束する...次こそはもっと平和な世界、平和な時代に2人を導くことを調停者アイリとして、お約束します。」

涙を拭いもせず、告げる。



「...そ、んな」

コレが 世界の終わり
そして始まりだなんて。

言葉にならない、部外者の俺は 太刀打ち出来ない、入り込む隙間なんて...最初から無かったんだ。

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