ソラと私と記憶の欠片*



"約束"
私を探して。

...記憶が、無いの


この意味が解らない言葉が、この頃頭の中を駆け巡っている コレが彼女を悩ませる悩みの種である。


左手で前髪を
くしゃっと掴みため息一つ

「思った言葉とか、口に出してみるといい。きっと何かが解る。」昔、誰から聞いたその言葉を実戦してみるコトにした。

「考えても始まらないしね」


深呼吸をして

「"約束"」

ゆっくりと。

「"私を探して――。"」

囁く様に
祈るように、

「"記憶が、無いの。"」

呟いてみた。

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