ソラと私と記憶の欠片*
コノ国を納める王女と、俺を愛合わせようと言うコトらしい。
向こう側は俺を大層気に入ったらしく。
無論、父親___。父上は大賛成で婚約の話を進めている。
そりゃ そーだよな。
婿に入っちまえば、
コノ穢れた血筋も気にならなくなるわけだしな。
人間どもの文献には残っていないような、遥か昔の話。
森林の守り神とされ、奉られているのが。
黒猫と狼。
風の王と呼ばれた黒猫___
地の王と呼ばれた狼___。
「風の王は、地の王には勝てない。」
夢のお告げがあった。
そう、全ての争いの発端はココから。