ソラと私と記憶の欠片*

見せしめに

公開処刑にするらしい



これ以上、
逆らうモノの無いように



ザワ ザ ワ

ほら 出てきたぞ

はぁーっまだ若いのに
可哀想だね

大人しく縁談を
受ければ良いモノを


断ったんだって?

まったく
馬鹿な話だ





何も知らない
興味本意だけの連中が

好き勝手なコトばかり。





ゆっくりと
踏み締めるように
足を進め弾頭台に立って

私を見る

「ソラ、
ごめんね私のせいで」

ソラは周りに
聞こえないよう

口だけ動かし答える

『お前は悪くないお前は何も、』
申し訳なさそうに
何か、諦めたような

そんな目をして
私を見る

「っ馬鹿ぁ何で、どうして...」


< 60 / 123 >

この作品をシェア

pagetop