ソラと私と記憶の欠片*


「い、今さら何しに来たの!?」

嫌な予感、それからこいつには、敵わない...

そんな思いが、つい声に出てしまった。

怯んだ方が負け、自然界の掟。


さっきまでの おちゃらけた雰囲気は失せ、冷たい空気に変わった。


「ルナンは...?」

ヒヤっと背中に嫌な汗が伝う、


やっぱりだ やっぱりだ、やっぱりだやっぱりだやっぱりだ。


リュナちゃん


無理無理無理無理


「見たら分かるでしょ?ココには、居ない!」

手を握り絞め、震える体を必死に逃げないように押さえ付け、とうせんぼ する様に立ちはだかった。

無意味な行為だけど、コレはアイリの決意。

こうしないと 弱いアイリは逃げ出してしまうから...。

「ルナンは何処に居るんだ、て聞いてるんだよ」


きっと睨み付け、言い放つ。

「邪魔なんかさせない!絶対リュナちゃんの所になんて、行かせないんだから!」



______ぅぐっ!?


「ぇ____、?」

一瞬 何が起こったか、分からなかった。
でも 腹部を襲う激痛で、やっと何が起こったか理解できた。
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