ソラと私と記憶の欠片*


何をそんなに
怯えてるんだ?
何もかもを諦めたような瞳をして 俺を引き付けておきながら、拒絶する。


そんな不安とは、裏腹に
どーでも良いコトを口にした。

「それにしても、相変わらず暗い色の服着てるんだなー?」


口の中だけで、その問いに答えた。

「だって、あたしは黒いでしょ?___...黒は、愚か者の色のだもの」

うっかりすると、聞かれてしまう。彼は、狼なのだから。
< 80 / 123 >

この作品をシェア

pagetop