君だけを

次の日


朝佳奈の家に寄ったのに、

『ごめんなさいね、佳奈もう学校行っちゃった』

おばさんにそう言われてしまった。




いつもなら僕が待っているのに。

僕より早く行くとは。


そんなに昨日の事がまずかったのか?











「はぁ…」


溜息を漏らしてしまった。

頭に浮かんでくるのは佳奈の泣き顔で。


離れない。

こびりついてそれしか思い出せない。

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